高岡を今一度 せんたくいたし候

高岡行政と高岡市議会について書いていきます。

議会中継と議会報告会(意見交換会)のあり方

遅ればせながらですが皆さん、明けましておめでとうございます。

本年もブログとTwitterを通じて、皆さんと一緒に高岡行政と高岡市議会について考えていきたいと考えておりますので、よろしくお願い致します。

 

さて、ここから今回のトピックに入りたいと思います。

本日は

  1. 議会中継
  2. 議会報告会(意見交換会)のあり方

の2点を書いていきたいと思います。

 

まず、議会中継について書いていきます。

現在、高岡市議会をリアルタイムで見る方法はいくつあるかご存じでしょうか?

  • 議会を傍聴しに行く
  • ケーブルテレビで視聴する

この2つがリアルタイムで見ることができる方法です。

果たしてこれで十分なのでしょうか?

議会が行われる時間は平日の10時や13時といった時間で一般的な平日の日中に働いている人は傍聴やケーブルテレビで見ることはほぼ不可能です。

また、ケーブルテレビ視聴に関しても、越えなければならない関門があり

  1. テレビを購入する
  2. ケーブルテレビに加入する
  3. 録画して見たい場合はレコーダーを購入する

という手順を踏まないといけません。

スマホタブレットがテレビ以上の娯楽になった今、テレビを持っていないという人もいます。

そういった人がわざわざ議会中継を見るために高いお金を支払ってテレビを買って、ケーブルテレビに加入して、録画するためにレコーダー買いますか?

これでは開かれた議会とは言えません。

そこで私が訴えたいのはYouTubeによる議会中継とアーカイブを残すということです。

プラスして本会議だけでなく各委員会も含め、全て中継して公開するべきです。

現に高岡市議会のYouTube公式チャンネルがあります。

令和3年6月にあげられた議会報告会の動画が1本だけあります。

それ以降は全く活用されておらず、形骸化しています。

土台があるのに活用していない、議会側のやる気の問題です。

富山県内の他の自治体を調べてみると議会中継にYouTubeを使っている自治体が約半数近くあります。

の8市です。(令和4年1月現在)

  • 高岡市議会の会議録(議員の発言の文字起こしで公式な記録となる。)の公開は1か月後
  • 会議中継の録画(これは公式な記録ではありません。)の公開が1か月後
  • 議会だよりは2か月後に発刊

今の時代にこれではあまりにも遅すぎます。

YouTube中継なんてしても誰も見ないと思われるかもしれませんが、だからこそやるべきです。

議会側が歩み寄らなければ、市民と議会の距離は一向に縮まりません。

少しでも議会は市民との接点が増える様にするべきです。

そして、何よりも市民が議会に関心をもって、市民が議会をしっかりと見ている、チェックしているという緊張感を議会側に与えることが大事です。

議会を議会目線の暴走をさせない、ブラックボックス化させない、このことが圧倒的市民目線の議会を作っていくことができるのではないでしょうか?

そのための方法の1つに議会を見れる方法を増やすことということでYouTube活用を訴えたいです。

今のスマホの普及率を考えれば、YouTubeは必然だと思います。

どこでも見れますし、通信費はかかりますが、アプリ自体にはお金もかかりません。

また、アーカイブで残れば終わってすぐに見ることができ、今の録画公開が1ヶ月後なんて時代遅れなことにはなりません。

ましてや、公式記録でないなら公開しても問題ないでしょう。

会議録は文字起こしになるので、ある程度の時間は必要だとは思いますが、今はAIで文字起こしといったものもあるので、もっと期間は短縮できるのではないでしょうか?

情報の正確性も大事ですが、それと同様に求められているのは情報の速さです。

今日の議会は何をやったのかが分かるのが1ヶ月後だなんて、あまりにも時代錯誤じゃないでしょうか?

中継の際には分かりにくい用語や議案の要旨といった所に解説のテロップを入れたりできるとより市民には分かりやすい議会中継になるのではないでしょうか?

他市を真似するのではなく、高岡市から先んじていく姿勢が重要です。

 

続きまして、議会報告会(意見交換会)のあり方について書いていきます。

現状の高岡市では議員との対話の場がほぼありません。

いや、全くないと言ってもいいかもしれません。

高岡市では議会報告会というのがあり、平成27年から始まり、平成29年、令和元年、令和3年(YouTubeで動画公開)の計4回行われています。

令和3年の議会報告会はYouTubeの動画で一方的なもので、意見交換はありません。

平日の19時から開催で、場所はウイングウイング高岡です。

議会報告会とは「議会で議論された内容を市民の皆さまへ報告することを目的」とすると議会報告会のページに書かれています。

当日の議会報告会で使われたスライドや来場者アンケートも公開されているので一度、ご覧になってください。

www.city.takaoka.toyama.jp

平成29年度の来場者アンケートの一部を抜粋すると

  • 今さら「市議会の仕組み」を説明したり、委員会報告も「議会だより」を読んでいるだけで市民が本当に聞きたいテーマではなく、本当に聞きたいテーマについて意見交換すべきであった。

 

令和元年度の議会報告会のアンケートでも

  • 平成29年度と同様に「市議会の仕組み」を説明し、委員会報告も「議会だより」を読むだけで、意見交換や質疑応答の時間があまりなく、時間も19時から20時ピッタリで終わった。

それに対し、議員側は

  • 20時ちょうどで閉会するつもりはなく、皆さまからご質問やご意見があれば延長するつもりで考えている。ただし、会場予約時間の関係から、片付けの時間も考慮し、20時頃までとさせていただいた。

と議会報告会実施報告書に書かれていたが、言ってることが最初と最後で変わっていることにお気づきでしょうか?

皆さまから質問や意見があれば延長するつもりと言っているのに、会場の予約時間や片付けの時間も考慮し、20時までとしたと。終わりの時間が決められているなら延長する気なんて最初から無いということです。

因みにですが、ウイングウイング高岡の閉館時間は22時で施設利用時間は21時30分までです。

結局、会場の予約時間を短く取った議員側が市民の話を聞く気なんて最初から無いということです。

開催も毎年じゃなく数年に一回程度、これでも高岡市の議会報告会のページには

高岡市議会基本条例というものがあり、市民と議会と行政の関係のあるべき姿、議会や議員個人としての活動原則などを定め、本市議会としての最高規範となる条例です。条例には、わかりやすい広報に努めるとともに、市民との情報交換の場を設けることなど、広報広聴の充実について盛り込まれています。

これらの取り組みにより、市民の皆さまの声を市政に反映するとともに、議会での議論の活発化を目指します。

と書かれています。

では、ここで高岡市議会基本条例を見てみます。

www1.g-reiki.net

9条に広報広聴の充実という項目があります。

その2項に

議会は、市民の意見を的確に把握するとともに、市民との情報共有を推進するため、意見交換の場を設けることができる。

でました、費用弁償の時も出てきましたが○○することができるということはしなくてもいいということです。

自分達が決めることができるという本当に都合のいい表現で、必ず設けなければならないものではないというわけです。

議会側が議会報告会をしないと言えば、やらなくてもいい。

こんな条例だから数年に1回の開催となっていて、これでは市民と議会の距離が縮まらないわけです。

 

一方で、良い取り組みをしている自治体もあります。

福島県会津若松市の議会基本条例を挙げます。

www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp

5条の6項に

議会は、市民に対し、議会で行われた議案等の審議の経過及び結果について報告するとともに、政策形成に関する意見交換を行うため、市民との意見交換会開催しなければならない。

とあります。

高岡市の「議会は、市民の意見を的確に把握するとともに、市民との情報共有を推進するため、意見交換の場を設けることができる。

とは市民への向き合い方の違いが鮮明です。

意見交換会とは高岡市議会が行っている、形式的ななんちゃって議会報告会とは違い議会側が時間稼ぎのように「議会の仕組み」を説明したり、「議会だより」をただ読み上げるといったものではなく、市政に関する課題や意見について双方向で話し合う場です。

これは毎年、行われています。

会津若松市では議員6人で1班(議員が30人なので5班)を作り、市内の地区を何日間かでローテーションを組んで回ります。

現在もやっているので、どんなものかはこちらをご覧ください。

www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp

会場は地区のコミュニティセンターや公民館などで各会場の定員は10名と小規模なものです。

この少人数で議員と市民が話し合える環境こそ、高岡市議会基本条例の市民の意見を的確に把握するとともに、市民との情報共有を推進することができるのではないでしょうか?

ウイングウイング高岡のように大規模なホールでは恥ずかしさや緊張から中々話しづらい方もいらっしゃると思います。

小規模で皆が話ができる意見交換会を作っていく必要があります。

最初に議会の仕組みの説明や議会だよりを読むだけで時間稼ぎをして、肝心の質問や意見交換の時間をあまり設けないという、いわば高岡市議会は市民からの質問や意見から逃げている状況です。

これで市民と議会の意見交換の場が設けられているとは到底思えません。

 

別の良い取り組みをしている自治体は滋賀県彦根市のケースを挙げます。

昨年、新たな試みとして議会広聴の日というものを設けて、ブースを作って議員と市民が1対1で直接話せる機会が設けられたそうです。

どのような様子かはこちらをご覧ください。

www.city.hikone.lg.jp

この試みは大変素晴らしいものだと思いました。

1対1であれば個人的な話もできますし、他の人に気を使うことなく話すことができるこのブースを使っての意見交換会高岡市でもぜひやって頂きたいです。

他市の良いところはどんどん取り入れていくべきです。

ネットで調べるだけでも、各自治体の取り組みを知ることができます。

視察に行って勉強してくるなんて方法を議員は考えるかもしれませんが、その視察費用は政務活動費(税金)ですし、よほどのことが無い限りは視察は控えるべきだと考えます。

ましてやコロナ禍ですし、聞きたいことがあれば電話でも、メールでもいくらでもあります。

 

次は高岡市議の方の日常的な市民との関わりあい方について書いていきます。

私が気になっているのは、議員の方選挙の時だけ辻立ち(街頭の道ばたに立つこと)や街頭演説を選挙が終わったら、全くやらなくなるということです。

辻立ちしていれば議員と直接話ができます。

駅でも交差点でもどこでもいいので、まずはやっていく姿勢が大事で市民はそういう所見ています。

批判されたり、中には暴言を受けることもあるようですが、自分の後援会(支持者)の称賛の声を聞くだけが議員活動ではないはずです。

色んな場所に行き、色んな人と触れあい、声を聞くという活動も立派な議員活動ではないでしょうか?

また、街頭演説をすることにより、その議員が今何を考えて、何に力を知ることができます。

後援会などのために報告会や演説会を開くのではなく、もっとオープンな場所で立会演説会などを定期的に開いて、高岡市の諸課題についてどう考え、どう対処していくべきかなどの考えを聞く機会を設けてほしいです。

先程の会津若松の班のようにグループを作り、立会演説会のようなものを開いてみるのもいいかもしれません。

そこで議員の質や能力がわかります。

実際に直接議員に声を届けられる場が欲しいです。

 

最後に議員名簿について、書いて終わりとします。

富山市議や会津若松市議は議員名簿に住所や電話番号、ファックス番号が

全部載っています。

いざ、議員に連絡を取ろうとしても会派の控え室の番号を伝えられたり、議会事務局の番号が伝えられ、これではその議員に直接連絡がとりたいと思っても不十分です。

議員本人に直接連絡がとれるような環境整備が必要ではないでしょうか。

 

今回も長くなってしまいましたが、お読みいただきありがとうございました。

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